ヨーロッパやアメリカ大陸の国々では、クリスマス時季に犯罪が増加する傾向があるので注意が必要と言われる。日本人が良いお正月を迎えるためこの時季準備に余念がないように、欧米人も良いクリスマスを家族で迎えるべく、クリスマスツリーを飾り、それぞれのプレゼントを用意してクリスマスイブを迎える。
しかし全ての家庭が良いクリスマスを迎えられる訳ではなく、準備の出来ない輩の中から犯罪に走るものが出てくる。中南米ではクリスマス時季にメイドさん、運転手さん、集合住宅の管理人さんやその家族に、心づけとともにちょっとしたプレゼントを渡す習慣がある。これを怠るとサービス低下などしっぺ返しを受けることになる。
この時季の車の運転は別な注意が必要となる。普段は見かけないところにやたら警官がいたりして、違反行為をしていないにも係らず呼び止められる。パナマに駐在していた時、夕方5時頃警官に停止を命じられた。彼曰くライト点灯違反で切符を切るとのこと。外はまだ明るくライトがいらないにも拘らずである。なぜだと聞いたら道路交通法で夕方5時以降は、どんなに外が明るくてもライトを点灯しなければ違反だとのこと。この時季は逆らっていいことは何もないのでそっと20ドル紙幣を握らせて切符を切るのは勘弁してもらった。クリスマス時季は普段よりも小銭を分散して用意しておくのも、無事に過ごす知恵である。置き引き、スリ、引ったくりなどの犯罪も増えるので用心したい。
ヨーロッパでは煙突掃除強盗というのがあるそうだ。スイスのジュネーブに住んでいた姉から聞いた話だが、暖炉を備えた家庭では、年に一度クリスマスの頃に煙突掃除を市の業者に頼むのだそうだ。これを怠ると煙突が詰まり家中が煤だらけになるとか。偽業者は言葉たくみに配管と煙突点検に来たと主婦を騙し、実際には何もしないで法外な代金を請求したり、最悪のケースでは居直り強盗に変身することもあるそうだ。正規の業者は免許を持っており突然訪問することはないので引っかからないことが大事である
ところ変われば品かわりでいろんな犯罪があるので、行った先々の情報を外務省の海外安全ホームページhttp://www.anzen.mofa.go.jp/で実際に現地で横行している犯行手口や日本人の被害例などをチェックするといい。