渡航先の気象条件により体調を崩すケースには、次のような場合が考えられます。
南半球と北半球・・季節が逆の地域
気温・・・・・・・日本にない厚さの地域、寒さの地域、一日の寒暖の差が激しい地域
湿度・・・・・・・沙漠など乾燥地帯、一年中湿度の高い地域
旅慣れない旅行者は、旅行中、時差により睡眠不足、体調不良になる場合があります。時差の大きい地域へ行く場合は、2~3日前から旅行先の時刻を意識した生活を送るなどの対策が有効かも知れません。
極端な例では日本食が食べられないために疲れが取れず、体調を崩す旅行者もいます。また、慣れない国での水や食事が身体に合わず、下痢や便秘をおこす例が多く見られます。特に生水や生ものは、衛生状態の悪い国では、伝染病の原因にもなりますのでご注意ください。
言葉が通じない、習慣が違うなどの原因でストレスがたまってしまう人がいます。特に最近では旅慣れていない方でも気楽に個人旅行を楽しむことができるため、こうしたストレスで体調を崩す人もいます。
海外では日本には殆どないような感染症の発生が珍しくありません。そのような国では体調を崩せば、免疫力が落ちて感染症にかかり易くなります。
長時間の移動や時差で疲労があるにもかかわらず、到着直後、体調を考えずにプールに飛び込んだり、ビーチでの遊泳が思わぬ事故につながる可能性が高くなります。 体調の悪い状態で、レンタカーを長時間運転すると、居眠り運転や不注意で事故を起こす可能性が高くなります。
体調が悪い時は、貴重品の管理もおろそかになりがちで、スリや置き引きの被害に遭いやすくなります。
また、海外で急に具合が悪くなり休んでいる時、優しく声をかけられるとつい相手に気を許してしまいます。
いくら窃盗や詐欺の手口を事前に知っていても体調の悪さが手伝って、スキができてしまうこともあります。
現地の食事がいくら美味しいからといって、食べすぎて体調を崩しては何にもなりません。海外では、一人前の分量が日本より多いのです。日ごろ食べ慣れない食材も多々ありますので、適度の量の食事を心がけることが大切です。
日本以外の外国の水はどこでも飲めないわけではありませんが、衛生管理の悪い水を飲み、体調を崩す例が少なくありません。食事は衛生状態の良いレストランで熱を通したメニューを選ぶことが基本です。生ものを食べる場合は、慎重になることが大切です。
せっかく旅行に来たのだから、目いっぱい楽しもうと、寝る間も惜しんで行動すると、体調を崩す結果となります。特に何らかの感染症が発生する地域では、感染を予防するという意味からも、十分な休養と睡眠をとることが大切です。
短期間で多くの場所を巡る旅は魅力的ですが、オーバーワークになり体力を消耗し体調を崩す要因になってしまいます。自分の体力に合った旅行日程をたてること(ツアー旅行の場合は自分に合った楽な日程のものを選ぶこと)が大切です。
・海外では日本でほとんど心配のない伝染病が流行っているところが存在します。
・特に、熱帯地域ではマラリアやデング熱をはじめとした感染症に感染する危険があります。流行中の感染症や地域特有の風土病については、事前の情報収集に努め、それぞれの性質の応じた対策をたてることが大切です。
※デング熱は日中活動するネッタイシマカを媒体するので、肌の露出をできるだけ少なくするなどし、家屋や周辺の水たまり(放置された花瓶の水なども含む)をなくすことが肝要です。マラリアは、夕方から早朝にかけて活動するハマダラカを媒体としており、その予防には蚊帳の使用が相当の効果があります。 ・風邪、その他各種インフルエンザの流行もあり得ますが、まずはしっかりと「手洗い」「うがい」を励行することで相当な予防効果が期待出来ます。
●出発前に感染症に応じたワクチンの予防接種を受けておく。日本にワクチンのないものは、現地到着後、速やかに接種する。
・黄熱病流行地域への渡航は、10年間有効の黄熱病ワクチンを検疫所などで接種し、接種証明書(イエローカード)を発行してもらい、パスポートと共に携行する。
・その他、腸チフス、経口コレラ、狂犬病などの予防接種が必要な国への渡航の際も事前に接種を受け、接種証明書に記載してもらう。
●動物(昆虫)などを媒体とする感染症については、まず感染しないための準備をする。
(予防薬、蚊帳、防虫スプレー(但し、スプレーは機内持ち込み不可)の準備など)
●生水、生ものは避け、食事は衛生状態の良い店でとる。(特に、口腔感染による病気が流行っている地域の場合は厳重注意)
・海外では、日本のように医療水準が高くない地域もあります。そのような国(地域)へ渡航する際、重い病気やけがを負ったとき、その国の医療では対応できず、近くの国の病院へ緊急移送などの事態も想定されなければなりません。こうした事態に備えるためにも、緊急移送サービスの付いた海外旅行保険への加入をおすすめします。
※保険は、会社によってサービスが異なる場合もあり、また保険料によって搬送先が異なることがありますので、しっかりと保険の内容をチェックすることをおすすめします。
・また、海外では、日本語はもちろん、英語も通じない医療施設もたくさんありますので、注意が必要です。